本で、本当に人生は変わるのか?
一昨日から昨日にかけて
ある本を1冊読みました。
それは、ピースの又吉直樹さんによる新書、
『夜を乗り越える』というエッセイ。
そちらの感想は今日の夕方頃更新するとして、
ある一文に非常に共感しました。
それは、
「『前向きに生きるために、自分に自信を持とう!』という言葉は、
『羽はないけど飛ぼう!』と言ってるのと一緒」
という一文です。
編集者として、常に頭にちらつくことを
見事に言い当てられたのでグサっときました。
どうして、グサっとくるくらい心に残ったのかーー
今回はそれについて書きたいと思います。
本で、本当に人生は変わるのか?
よく、
「人生は変わる!」
「人生は変えられる!」
といった言葉が、自己啓発書に書かれています。
自己啓発書やビジネス書を作っている身として、こんなこと言うのもなんですが、
わたくしはこの言葉が好きではありませんし、
自分の作る本には載せたくありません。
それは、本を読んでも人生が変わるとは言い切れないと思うから、です。
この「人生が変わる」という言葉、使う側からすると非常に便利なワードでして、
本のタイトルや帯なんかにもよく登場します。
『人生が変わる○○の法則!』
『○○するだけで、人生は変えられる』
『たった○分で人生は劇的に変わる』……
それだけよく使われているので「避けたい」という思いもあるのですが、
よくよく考えてみると、わたくしはこの言葉に違和感を覚えるのです。
「人生が変わる」――
「変わる」ということは、ある状態が別の状態へと変容することを指します。
であるならば、「人生が変わる」と言ってしまうと、
すでにその人の人生が「どうなるか」が決まっていて、
それを本の力で違う方向へと「変える」ということになります。
ですが、本当に人生って、「どうなるか」決まっているのでしょうか?
わたくしは「決まっていない」と思います(超個人的な見解ですが)。
1秒先、どうなるかなんて誰も分からない――
だから「人生はどうなるかなんてわからない」と思っております。
そうなると「変わる」という言葉は当てはまらないんじゃないか――
これがのどに詰まった違和感の正体なのかな、と今は考えております。
それに、仮に「人生が変わる」と言ったとしても、
悪い方向に変容することも「変わる」に含まれます。
「人生が変わる」のであれば、それは決して良いことばかりでなく、
悪いことが起きるかも知れないということも含んでいるのです。
であるならば、本には何ができるのか――
そう考えたとき、
本にできることというのは、
「その人に新情報や簡単な方法を教えてあげて、
背中を押してあげること」
そうすることで、人生をより良くすることなんじゃないかな、って思いました。
この言葉だって「月並み」ではありますが、
「より良くする」力が本の一番の意義なのではないかな、って思うんです。
一冊の本を読んで、本当に「既に決まっていた人生が変わった!」ということは、
確率的にはかなり低いですし、
仮に一人がそうだったとしても、
万人が万人に当てはまるとは思えないのです。
でも、たくさんの人の生活を「より良く」することは、できると思います。
それこそが、1500円の本に託された
「大それてない使命」だと、今は考えています。
なので、先週配本になった
『毎日定時~』には、
たくさんの選択肢の中から読んだ人に合った方法をチョイスしていただければ、と思い
かなりの「”働く時間”を短くしつつ、手にするお金の量が増える」方法をご紹介しています。
今回、メソッドフルな本にしたのも、
「読んだ人の役に立つ可能生を少しでも上げたい」という思いから。
全部が全部的に当たらなくても良い。
「あ、これできそう」「使える!」というものを少しでもご提供できれば、
と思い、編集作業を進めました。
その思いが届いたからなのか、かなり良い結果が出てくれていて、
非常に嬉しく思っております。
「人生は変わる」、気を抜くと使ってしまいがちな言葉なので、
安易にこの言葉に走らずに、
「この本読んで本当に良かった!」とシンプルに思われる本作りをしていきたいと思います。
その土台の上で、
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