徒然なるまま感想文24『100円のコーラを1000円で売る方法』
今日から次なる目標、2カ月連続更新目指してがんばります!
その第一歩目として、今回は「マーケティング」の本を取り上げたいと思います。
じつは、マーケティングもいつかやってみたいと思っている本のジャンルの1つ。
このブログでも、これまで
『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』というマーケティング本を取り上げました。
(著者の森岡さんは、類い希なるマーケターとして活躍されている方です)
マーケティング本は本当に勉強になります。
それは編集者として、
「売れる本をつくるにはどうすればいいのか(どこにお客さまのニーズがあるのか)?」
「本を売るにはどうすればいいのか(どんなプロモーションをかければリーチ層が広がるのか、また響くのか)?」
といったことを学べるからです。
これまでわたくしが読んだマーケティング本のなかでも
ベスト3に入る本を今回は取り上げます。
『1000円のコーラを100円で売る方法』
(永井孝尚さん、KADOKAWAさん)
2011年11月に出版されたこの本。
大ベストセラーになったので、お読みになられた方もいるかもしれませんが、
わたくしも昨年読んで「マーケティング」というものに非常に感銘を受けた同時に、
「マーケティング」に対する見方もガラリと変わりました。
まずタイトルですが、
「え、どういうこと!?」
「1000円でコーラを売れるの!?」
と、マーケティングに興味がないという人でも関心がわくような、
うまいタイトリングですよね。
一見マーケティングの本だとは思えないほどです。
「マーケティング本だ」と一目でわかるようなマーケティング本は売れない
(タイトルに「~マーケティング」とついている等)
という説があります。
これは、
マーケティングはマーケター以外の人にも有用ではありますが、
やはり大多数の人にとっては
「自分にはあまり関係のないこと」
「マーケティングはマーケターのもの」
「マーケティングは難しいもの」
というイメージが潜在的にあるようです。
なので、「マーケティング」と書かれた瞬間、
お客さまの間口が一気に狭くなるのです。
しかし、この本はマーケティング本であるにもかかわらず、
タイトルおよび装丁には一切「マーケティング」という言葉は見当たりません。
こうすることで、「マーケティングに対するハードル」をかいくぐっているのです。
同じようなタイトリングをして爆発的にヒットした例としましては
『エスキモーに氷を売る』(きこ書房さん)などがあります。
外見でハードルを下げたなら、では中身はどうなのでしょうか。
これが内容的にも超わかりやすくて、
物語形式で進んでいくので、マーケティングに関する知識を難しい説明をスルーして手に入れることができました!
簡単なあらすじだけ説明すると、
マーケティング部にきた女性主人公は、あるとき壁にぶち当たります。
それまで営業としてトップをひた走っていたのに、
商品がまったく売れないのです。
プライドの高い彼女は最初、なぜなのかまったくわからず、
「相手が悪い」「周りが悪い」「わたしが間違っているはずない」と
現実をなかなか直視できずにいました。
そんななか、彼女の新しい上司である男性が、
自身が開いている「マーケティング講座」のなかで彼女にヒントを与えていきます。
「なぜ彼女は売れないのか?」
この理由がマーケティングでどんどん解明され、
彼女の成績も変わっていくのでした――
と、こんな感じでしょうか。
で、この物語のなかで登場する「マーケティング講座」の中で
「1000円でコーラを売ることも可能」という話が出てくるわけです。
気になった方はぜひ本書を読んでみてください。
わたくしはまさに、「目からウロコ」でした!!
現在、コミック版など、いろいろ形を変えて出版されているようですので、
まだ読まれていない方は、ぜひ興味のある形で一度読んでみてはいかがでしょうか?
マーケティング本はほとんど例外なくおもしろい!
打ち出し方を工夫すれば、多くの人の手に取ってもらえる――
「マーケティング」に関係のない人はいないと思いますので、
ぜひ一度マーケティングに関する書籍を読んでみることをオススメします!