『毎日定時』裏話?的なはなし 中編
配本まで1週間を切った
『毎日定時で帰っても給料が上がる時間のつかい方を
お金のプロに聞いてみた!』。
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先日、その制作秘話を前編としてアップしまして、
企画を考えた背景や著者さんからOKが出るまでをつづりました。
今回は中編としまして、
実際に企画を進めていたときのエピソードをメインに書きたいと思います。
この本に詰め込んだ、たくさんの「初めて」
前回も書きましたが、この本はわたくしにとって7冊目となる本。
いままでの本でもそうしてきたのですが、担当編集する本には必ず「初めて」の点を入れるようにしています。
どんな小さなことでもいいから、新しいことにチャレンジしてみる――
そんな課題を自分に与えながら、本づくりに打ち込んでいます。
なので、この本にも初めての部分がいくつかあるのですが、
中編なのでつくっているときに心がけた「初めて」を挙げたいと思います。
まず、これは企画がスタートした段階の話かもしれませんが、
初めて「本を書いたことのある著者さん」とご一緒しました。
著者の井ノ上さんはこれまでにも何冊も本を書かれていまして、
税理士さんなので「経理」の本を書かれたり、
はたまたエクセルの超プロ(世界で90人しかいないエクセルのマイスター!)なので「Excel」の本を書かれていたり、
また税理士さんとして独立されているので「フリーランス」の本を書かれたりしています。
わたくしはそれまでの時点で、計6人著者さんとご一緒していたのですが、
どの方も初めての本の方ばかり。
もちろん「初めての方」とご一緒したときにしか味わえない達成感もあるのですが、
「初めての出版なので右も左もわからない」分、著者コントロールはしやすいというのが本音です。
(聞こえは悪いかもしえませんが、編集者たるもの「著者コントロール力」は必ず求められます。そうでないと、著者が暴走して「売れない企画」になってしまいかねません)
今回初めて「経験のある著者さん」とご一緒したので、緊張感もありましたが、
井ノ上さんはすごいロジカルな人なので原稿整理もしっかりしていただけ、
本当に編集者としてやりやすかったです。
(井ノ上さんには何度も書き直していただきました。本当にありがとうございます)
もうひとつ、進行中のときの「初めて」としては、
「見出しごとに改ページを施した」という点が挙げられます。
これは本のつくりの話なのですが、
見出しごとに改ページをすることで、よりハウツー本色が強くなり、
今回の企画にマッチングしていると思ったためそうしました。
見出しごとに改ページするとは、たとえばこんな感じです↓↓
前のページで行数が余っていたとしても、次の見出しをそこから続けることはせず、
あえて次のページから新しい見出しをスタートさせることを意味しています。
これに果たして何の意味があるのか……と思われる方もいるかもしれませんが、
これをしたことで、ひとつひとつの見出しがメソッドとしてしっかり独立しているように感じられ、
「ハウツー本」としてかなり「ハウツーチック」な雰囲気を醸し出しています。
わたくしの場合、それまでにつくった6冊はすべて
「見出しごとに改ページしない」つくりの本でした。
これをするとだらだら続く印象を与えてしまいかねず、
それを防ぐためにも「改行」も多く取り入れています。
たくさんの「初めて」をこの本に詰めていますが、
どの「初めて」も過去の本づくりの反省から活かしたものです。
そういう意味では
「ゼロからが1が生まれるなんてことはなく、
過去が新しいすべての着想の土台となっている」
といえるかもしれませんね。
今回は2つの「初めて」を紹介しましたが、
後編の制作秘話ではおもにつくった後の話をしていきたいと思います!