SIRISIRI’s diary 大人の読書感想文。

一応出版関係の仕事をしているので徒然なるままに本を読んだり、なんかしたりしたことをゆる~く書いてまいります。

『重版出来!』に思うこと。

こんにちは、SIRISIRIです。

 
今日は、現クール放送しているドラマ、 
重版出来!について思うことから
まずは書きたいと思います。

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結構多くの出版関係者が
このドラマに注目していると思うのですが、
わたくし、一回も見ておりません!!
 
といっても、性格がひねくれているから、
とかではなく(ひねくれているとはよく言われますが)、
基本的にはテレビ見ないんです。
とくに、理由は見当たらないのですが、
テレビはあまり見ないほうだと思います(野球は見ますが)。
 
ただ、もちろん原作の『重版出来!』は
7巻すべて持ってますし、
このドラマがきっかけで、
出版という世界に興味を持ってくれる人
出版という仕事に関心を持ってくれる人
が1人でも増えてほしいですし、
何より本を買う人が増えてくれることを
望んでおります。
 
で、わたくしが思っているのは、
タイトルの
「重版出来」
という言葉について。
これほど、編集者を勇気づける言葉はないと思うんです。
 
もちろん、何十万部!100万部突破!
を狙ってますが、
まずは「重版」をかけること、
ここをクリアしないことには始まりませんし、編集者もソワソワです。
 
この世界に入って3年、編集者になってからは1年半くらいですが、
重版をかけられた書籍は2点になります。
 
これを多いととるか少ないととるかは、
人によって違いますし、
「若いのにすごいね」といったお褒めの言葉を頂戴することもあります。
しかし、わたくし個人としては
「全然満足できない!」
「重版をかけるのって、こんなに難しいのか」というのが本音です。
 
「10万部突破!」とよく帯に書かれていたりするので、
重版をかけることは簡単だと思われがちなところがあるのですが、
これが本当に難しい。
初版で終わる本なんて山ほどあるし、
いくら労力をかけてつくっても売れなければ
忘れられるし忘れたくなる。
そんなつらいことになってしまうのです。
 
けれど、なんとか重版をかけることができれば、
まずは第一段階クリア。
そこでようやくベストセラーへのスタートラインに立ったことになる、
そんなふうに今は感じています。
 
本は重版をかけてからスタート。
重版がかかってからが勝負。
 
この言葉を一回でも多く聞けるように、
言ってもらえるように
今日もがんばります!