SIRISIRI’s diary 大人の読書感想文。

一応出版関係の仕事をしているので徒然なるままに本を読んだり、なんかしたりしたことをゆる~く書いてまいります。

徒然なるまま感想文8『君の膵臓を食べたい』

おはようございます、SIRISIRIです。

外はめちゃくちゃいい天気で、まさに運動日和な一日ですが、

わたくしの場合、天気がいい日ほど読書が進むようなイメージがあります。

「雨の日はお家でゆっくり読書」なんて方もいるかと多いかと思うのですが、

晴れた日の朝、ソファに座りながら窓から入ってくる日差しに本を当てながら読むのも

なかなかおすすめです。

公園のベンチに座ってゆっくり読書、なんてことも一度はやってみたいものです

(人目が気になってなかなか実行には移せませんが)。

 

さて、今日はこれまでとは毛色がちがう本をご紹介したいと思います。

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『君の膵臓を食べたい』

(住野よるさん、双葉社さん)

 

今年の本屋大賞2位の作品ですので、

知っている人も多いかもしれませんが、

いまかなり売れている小説になります。

(ちまたでは「きみすい」と略されているそうです)

 

編集者になってからわりと本を読むことが多くなったのですが、

じつは勤めている会社が「自己啓発」や「ビジネス」、「健康」といった

ノンフィクションを重点的に刊行しているため、

なかなか小説を読む機会が社会人になってからはありませんでした。

(学生時代はもっぱら小説ばかりを読んでいたのですが)

 

そんなとき、担当した著者さんから

「『君の膵臓が食べたい』って本がめっちゃおもしろいんですよ~

ぜひ読んでみてください」

とオススメしていただいたので、

久しぶりに本屋さんで手に取ってみることにしたのです。

 

その著者さん曰く、「飛行機の中でぎゃん泣きした」とのこと。

 

オススメされる以前にも、

書店ではちょくちょく見かけていました。

タイトルが超強烈なのと(←どんな話だろう?と思わせる効果すごい!)

カバーのイラスト・デザインが素敵だったので

きっと後味のいい読後感が得られる本なんだろうな、と

気にはなっていました。

 

で、実際読み始めてみると

ページをめくる手が止まらない、止まらない。

とにかく先が気になる、いったいこの先どうなるんだろうと、

つねに展開が予測できないというか、

ある種駆り立てられるようにして読んでいきました。

 

小説ですのでネタバレは極力控えますが、

超意外な結末?と、予測不可能な展開(映画の宣伝みたい)、

それにキャラクターへ自然に感情移入できる点、

主人公に目線に自分の目線が気づけば変わっている点など

本当にすばらしい作品だと思います!

 

『君の膵臓を食べたい』――

この言葉がいったい何を意味しているのか、

読み進めて多くの人に確かめてほしいと素直に思いました。

うん、すごくいい本。

 

「終わりが見えているように見えても人生はわからない、

それでも強く生きていかなくてはいけない」

本書から得たことを言葉にすると

こんな感じでしょうか。

 

小説もいつか編集してみたいとは思っているのですが、

きっと「人を感動させる」「心を前向きにさせえる」

「考えさせる」「気づきを与える」

という点では小説も実用書なんだと思います。

 

今後、小説を読む際は

エンターテインメント性だけを求めるのではなくて

どんな気づきを得られるのか

人の心をどう揺さぶっているのか

どんなメリットを読んだ人に与えているのか

を意識しながら読んでいきます。

 

いや~、しかしいい本!

 

P.S.

ネタバレしないように書こうとすると、

どうしても内容が薄くなってしまいがちだと

反省しております。。

やっぱり、

「答えを明かさない」×「”気になる”を起こさせる」×「概要がつかめる」

を実現している人はすごいな~、早くその人に追いつきたいな~

と書いている中で思っております。